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2017年度実感科学研究

以下、敬称略

数物系(他にもテーマ番号 7, 8, 25, 26, 34 が該当します)

1. 計算機シミュレーションでミクロの物質の世界を見てみよう
担当部局工学部コース・専攻応用自然科学科・精密科学コース
担当者森川良忠、稲垣耕司、木﨑栄年、濱本雄治
近年、電子計算機と計算アルゴリズムは目覚ましく発展し、4年に10倍のペースで性能が上がってきている。現在では、銀河の衝突や天気予報、地震波、津波の伝播等の自然現象から、飛行機、列車の空気抵抗、自動車の衝突実験や経済の動向までさまざまな現象が計算機シミュレーションによって予測され、社会的にも大きな影響を与えるようになってきている。チェスの世界では1997年、日本の将棋でも2013年にそれぞれプロが計算機に敗退していたが、2016年には囲碁においてもプロ棋士が計算機に敗退し、人工知能の発達に世間の注目が集まった。
 従来、物理学では理論と実験の二本柱の研究によって発展してきたが、計算機シミュレーションは第三の柱の地位を持つようになってきている。特に物質科学の分野では、物理学の基本原理に基づいて物質の構造や安定性、反応過程等を精密に計算する第一原理シミュレーションが発展してきており、あらゆる物質に適用可能な究極の理論 (Theory of Everything) として注目されている。
本テーマでは計算機シミュレーションによって物質のミクロの世界を見、物質の性質を支配する物理的要因を明らかにすることをめざす。

様々な物質が示す現象、たとえば電気伝導や、磁気的性質、化学反応過程、熱による構造変化など、物質が示す多様な性質を発現する要因となる物理学の基本原理に興味を持つ受講生、あるいは、計算機を使ったシミュレーションに興味を持つ受講生を歓迎する。
2. 新しいがん治療法(BNCT)のためのSPECT装置開発への挑戦
担当部局工学部コース・専攻環境・エネルギー工学専攻
担当者村田勲、佐藤文信、日下祐江、伊達道淳、杉本久司
近年、中性子を利用した新しい放射線がん治療法(ホウ素中性子捕捉療法(Boron Neutron Capture Therapy(BNCT)))が注目されています。この研究では、BNCTの治療効果をリアルタイムで計測するSPECT装置(単一光子放射断層撮影)の開発に取り組みます。SPECT装置は、がん患者から放出されるガンマ線を検出し、その分布を断層画像にする装置です。特に、BNCT-SPECTの空間分解能を向上させるため(より鮮明に画像を得るため)の基礎研究に取り組みます。具体的には、放射線源と放射線検出器が取り付けられたミニチュアのSPECT装置を製作して、その性能について調べ、どうすれば空間分解能を、計測精度を落とさないで、向上させることができるかについて考えます。

本研究テーマは、放射線とは何か?、という疑問に直接答える中身になっています。放射線に興味がある人を歓迎します。
3. 強さとしなやかさを併せ持つ軽量複合構造体を設計してみよう
担当部局工学部コース・専攻応用理工学科・機械工学科目/知能・機能創成工学専攻
担当者中谷彰宏、土井祐介、永島 壮
高校物理では“てこ”は不動の支点と剛体棒で理想化されているが、現実の材料は変形を伴い、強さには限界があるため「我に支点を与えよ、されば地球を動かそう!」と言ったとされるアルキメデスの言葉どおりにはいかない。レオナルド・ダ・ヴィンチの手稿に残されている多くの「はり」の設計図を手がかりに、テンセグリティ構造、折り紙構造、切り紙構造などの模型をつくりながら、強さとしなやかさを併せ持つ軽量複合構造の設計図を描いてみよう。設計したモデルに力が作用したときの変形について思い巡らせ、実際に試作したモデルの力と変形の関係を計測し、わたし流の理論や法則を発見しよう。

4. 船が球形であってもよい?
担当部局工学部コース・専攻地球総合工学科(船舶海洋工学科目)
担当者梅田直哉・牧敦生
船や飛行機は流線形をしているが、もし球形であればどうなるか?球形の船であれば、普通の船よりも強い水圧に耐えることができる。よって球の船ができれば今までよりも深い海に潜ることができるであろう。しかし船として成り立つであろうか?そこで、模型実験や流体力学の理論で調べてみよう。
(1)球が水に浮かぶ条件をアルキメデスの原理で調べ、模型実験で確認する。
(2)球の船が傾いても元に戻る条件を考えて、模型実験で確認する。
(3)球の船が回転するときの流体抵抗を模型実験で調べ、それを流体力学理論で確認する。
(4)球の船が水平方向に進むときの挙動を模型実験で調べ、流体力学的に説明する。
(5)球の船が海の波の中でどのように揺れるかを模型実験で調べ、流体力学的に説明する。
(6)球の船を実用にするための条件を考え、模型実験で確認する。

・実験水槽で模型実験を実施する。模型実験は5月中旬から6月上旬の間の週末(土日)に合計(最大)6日間に行い、実験や理論解析はその間の平日夜に行うこととする。
・安全のため、保険加入が参加条件となる。
・自宅でエクセルによる計算を行いうる環境が望ましい。
・球の船についての研究例はこれまでになく、新しいテーマとなる。
5. 模型を作って実感する空間図形の幾何学
担当部局理学部コース・専攻数学科
担当者菊池和徳
空間図形には興味深い幾何学的性質をもつものが沢山ある。様々な興味深い空間図形の模型を、ゾムツール(分子模型のようなもの)や3Dプリンタで実際に作って、幾何学的な性質をできる限り詳しく調べ、幾何学的なものの見方を実感する。

体感科学研究でテーマ3「模型を作って体感する空間図形の幾何学」を受講した生徒、または、空間図形の幾何学と模型制作に強い興味を持つ生徒を歓迎する。
6. 乱数を用いた確率モデルのシミュレーションと数値計算
担当部局基礎工学部コース・専攻情報科学科・数理科学コース
担当者貝瀬 秀裕
コイン投げやサイコロ投げなどを複数回行う試行は確率論では基本的な考察対象であるが,実際に大量にそれらの試行を行うことは困難である.しかし計算機の発達によって,そのような試行を擬似的に乱数として容易に生成できるようになった.本テーマでは,計算機上で乱数を発生させることで,ランダムウォークやマルコフ連鎖などに関連した確率モデルのシミュレーションや,モンテカルロ法による積分値の数値計算を行う.またシミュレーションや数値計算に対する理論的な解析や評価も行う予定.

体感科学研究テーマ番号2「確率論における極限定理とその応用」の発展的内容のため,本テーマの内容について関心を持ちかつその内容を理解していることが望ましい.確率(確率変数,確率分布,期待値,分散など),数列,ベクトル,微積分などの知識,またパーソナルコンピュータの基本的な操作ができることが必要となる.


物質(物理)系 (他にもテーマ番号 1, 12, 13, 27, 28 が該当します)

7. 半導体デバイスのコンピュータシミュレーション
担当部局工学部コース・専攻電子情報工学科・電子工学コース
担当者森 伸也
半導体デバイスは,電子が流れることにより動作しています.本テーマでは,電子が半導体中をどのように流れるのかをシミュレーションする小さなコンピュータプログラムを1から作成します.作成したプログラムを利用して,どうすればデバイスが高速に動作するかなどについて考察します.

・物理,計算機,プログラムに強い興味を持つ者が望ましい
8. 物性物理科学で見る量子力学と未来テクノロジー ~超伝導から量子情報まで~
担当部局基礎工学部コース・専攻電子物理科学科 物性物理科学コース
担当者山本俊、加賀山朋子、椋田秀和、木須孝幸、草部浩一、水島健
現在、もっとも自然を正しく記述できる物理法則は量子力学です。量子力学の不思議な性質は現在のテクノロジーに制限を与えたり、量子コンピューターのような新しい未来のテクノロジーを生みます。このテーマでは複数の担当教員(6名)と協力・相談しながらこの未来テクノロジーの基礎となる物質科学の研究を行います。各教員からの現段階での実施例は以下のとおりです。
1.「多様な高温超伝導体の違いをシミュレーションで見よう!感じよう!」
2.「光を使って量子力学の不思議を測ってみよう!」
具体的な実施内容・方法は受講生と相談して決めたいと思います。
実施にあたっては試料作成はもちろん、計算機シミュレーション、光電子分光といった最新の計測手法の利用も検討中です。また、トポロジーや量子情報といった関連分野の話題にも触れていく予定です。

受講生と担当教員(5名)とで相談の上、テーマ設定を行います。
・体感科学研究テーマ番号11「超伝導・超高圧・量子情報・超高真空・物性物理 の最前線を体感しよう 」の発展的内容なので、これを受講した者はもちろん歓迎ですが、未受講者でも強い興味あれば十分にこなせる内容です。
9. 金属はなぜ変形できるのか?
担当部局工学部コース・専攻マテリアル生産科学専攻・マテリアル科学コース
担当者安田弘行、趙研
金属は変形・加工することが可能である。一方で、セラミックスはほとんど変形することなく、簡単に割れてしまう。同じ原子の集合体であるにもかかわらず、なぜ金属は変形できるのか、変形している際に、金属の内部で原子がどのように動いているか、実験を通じて理解する。一方で、大きく変形しても形状が元に戻る形状記憶合金という物質がある。形状記憶合金はなぜ形状が元に戻るのか、同物質をどのような用途に使用することができるのか、一緒に考えて頂きたい。

10. 環境中にはどんな放射性物質があるのかをつきとめよう
担当部局理学部コース・専攻物理学専攻
担当者下田 正、小田原厚子
 福島原発事故以来、ニュース等で「放射能」という言葉をよく聞きます。しかし、放射線とはどのようなものなのか、どうやって測るのかを学ぶ機会はあまりありません。この研究では、土や岩石や水などの身近にある物質にどのような放射性物質が、どのくらいの量で含まれているのかを、高感度な放射線検出器系を用いて測定します。

予備知識等は不要です。
簡単な放射線検出器を用いて基礎を学んだ後に、高感度検出器系を組み立てて本測定を行います。
11. 橋梁などの土木構造物を対象とした座屈現象の理論と実際
担当部局工学部コース・専攻地球総合工学科
担当者奈良 敬
 理想的座屈は固有値問題であるが、実際の構造物では、製作時に導入される初期不整や材料の塑性化などに影響される。模型による座屈実験や橋梁の事故例などを通して、理論と実際の違いを学び、工学が抱える課題を体感する。

 特になし。


物質(化学)系 (他にもテーマ番号 21 が該当します)

12. 機能性ナノ粒子の合成と物性測定
担当部局理学部コース・専攻化学・分析化学
担当者塚原 聡
 現在,ナノメートルサイズの微粒子が社会のいろいろなところで活躍しています。例えば,化粧品や触媒,目視による簡易分析などに使われています。
 ここでは,乳化重合や懸濁重合のような方法を用いて,様々な特性を有するナノメートルサイズの微粒子の合成を試みたいと思っています。そのようなナノ粒子は,マイクロメートルからミリメートルサイズの微粒子に比べ,新たな様々な特徴を持っており,そのために特異的な物性を示すことが期待されます。

13. 食塩の潮解をナノスケールで観察しよう
担当部局理学部コース・専攻化学専攻Aコース
担当者加藤浩之
食塩(塩化ナトリウム:NaCl)の結晶の基本構造は立方体です。日常でも食塩の粒を良く見ると、結晶の構造を反映したサイコロ状の粒をよく見かけます。また、乾燥していれば食塩の粒はサラサラなのに、湿度が高いときはジメッと濡れたようになります。このとき、食塩の表面には水の膜ができていて、徐々に解け始めています。これを「潮解(ちょうかい)」といいます。原子間力顕微鏡(AFM)という装置を使うと、食塩の結晶が潮解する様子を数ナノメートルのスケール(少数の原子でできた塊りのサイズ)で見ることができます。この装置を使って、食塩がどのように解けていくのか?どんな条件のときに潮解が起こるのか?を探ってみましょう。

・実験に用いる装置の使い方は、(コツをつかめば)それほど難しくありません。本テーマに興味を持ち、自ら考えて工夫しながら実験を進められる人を歓迎します。
14. バイオから発想する化学の工学
担当部局基礎工学部コース・専攻化学応用科学科・化学工学コース
担当者馬越大、岡本行広、菅恵嗣
生物にもみられる「分子の自己組織化」は、次世代の化学プロセス開発を切り開く可能性を秘めている。生物から発想する化学をテーマとして、両親媒性分子(界面活性剤)の自己組織化とその応用について学んでもらう。

生物に関する科目を学んでいるかどうかは問わない。やる気、興味があるかどうかが重要であり、新しいことに挑戦する姿勢を大切にしてもらう。
15. 有機半導体分子の性質とデバイス応用
担当部局工学部コース・専攻応用自然学科
担当者中山健一、末延知義
電気を流す有機半導体材料はπ電子系と呼ばれる分子であり、さまざまな分子構造のものが使われている。本研究テーマでは、いくつかの異なる分子構造の材料を使って有機ELデバイスを作り、分子構造とその性質、またデバイス性能との関係について、実験と計算の両面から研究を行なう。

・体感科学研究テーマ番号16「有機ELデバイスを作って光らせてみよう」の発展的内容なので、これを受講した者を歓迎する
16. 水はどうやって冷える?  
担当部局理学部コース・専攻化学科
担当者金子文俊
水の冷却挙動は、気象現象から生命現象まで地球上の様々な事象と関係しています。水は様々な化合物を溶解しますが、溶解した物質は水の性質を変えて、さらには水の冷却にも影響を与えると予測されます。このような水の冷却挙動について研究します。

17. 食品のポリマーサイエンス
担当部局理学部コース・専攻化学科
担当者佐藤尚弘
食品には、タンパク質や多糖などの高分子が、様々な形状で豊富に含まれている。この食品中に含まれる高分子の形状や集合状態、分子形態などを物理化学的手法を用いて調べる。

18. 遷移金属触媒による不活性結合の活性化
担当部局工学部コース・専攻応用化学専攻・分子設計化学コース
担当者茶谷直人
有機化合物とは炭素原子を含む分子の総称です。普段の生活ではほとんど意識しませんが、プラスチック、繊維、洗剤、顔料、医薬、液晶分子など、様々な有機化学物が私たちの身の回りにあり、それらを利用することにより私たちの生活がより便利に、豊かになっています。ところで有機化合物を作るためには2つの分子中それぞれの炭素原子と炭素原子をいかに結合させるかが鍵となります。この場合、結合をつくる2つの炭素原子にはそれぞれ”官能基”と呼ばれる特殊な原子団が付いており、それらがはずれるとともに、新しい炭素-炭素結合が形成されます。一方で、有機化合物内にもっとも多く存在する水素原子は官能基とはなりません。したがって、水素原子を炭素原子(原子団)に置き換えるには、いったん別の官能基に置き換えた上で、炭素-炭素結合形成反応を行うという、手間がかかる方法で行われます。しかし近年、有機化合物中の水素原子を直接、他の炭素原子(原子団)に置き換える方法が注目されています。このような方法を不活性結合の活性化と呼びます。今回はこの不活性結合の活性化を遷移金属触媒を用いて行います。

19. 卵に含まれるタンパク質の単離と分析
担当部局工学研究科コース・専攻応用化学専攻
担当者林高史、小野田晃、大洞光司
身近な食品である卵に含まれる数種類のタンパク質の分離と精製を行い、電気泳動、可視紫外分光、質量分析など、最新の分析機器も使いながら精製したタンパク質の同定と分析を行います。

タンパク質精製と機能評価を通して、生物の生命活動において重要な役割を担うタンパク質の性質と機能について理解することができます。
20. 鉄やコバルトの金属錯体触媒:エチレンの重合反応によりポリエチレンを合成してみよう
担当部局基礎工学部コース・専攻化学応用科学科・合成化学コース
担当者真島和志・劔 隼人・長江春樹
鉄やコバルトの金属錯体が、エチレンの重合触媒となります。しかも、非常に精密に分子量や構造を制御したポリエチレンを合成することが可能となっています。このような最先端の重合反応の研究を、実際に、これらの錯体を合成し、エチレンの重合反応を実施します。講義(研究の背景の紹介と実験内容の説明)として2時間程度の授業を2回、5月と6月に開催します。その後、実験は半日(午後1~5時)の日程で7月に2回実施する予定です。

錯体触媒による重合反応に関係する分野の、最先端の実験を体験することを予定しています。より具体的には、身近にある高分子のひとつであるポリエチレンの合成を体験できる授業を予定しています。
大学院生によるマンツーマンでの指導をおこない、安全について最大限の配慮をします。最先端の重合実験に、挑戦したい人を歓迎します。


生命系 (他にもテーマ番号 2, 14 が該当します)

21. 生命現象を化学で理解する
担当部局理学部コース・専攻生物科学科
担当者倉光 成紀
 ごく最近の 21世紀になって、千種類以上の生物の遺伝情報(ゲノム情報)が得られるようになるとともに、タンパク質を始めとする生体分子の立体構造情報が大量に得られるようになりました。それによって、生命現象を化学・物理学で理解できる局面が、飛躍的に増えつつあります。
 生物の遺伝情報が得られたことによって、「これまでに人類が研究したことの無い遺伝子(タンパク質)が全体の 1/3 残っている」ということがわかりました。ということは、「新たなタンパク質の機能を、発見できるチャンスが残されている!」ということです。
 ここでは、高校の教科書にも記載されている酵素反応、化学的・物理学的に調べる方法を利用して、新たなタンパク質の機能を発見することに挑戦しつつ、研究の楽しさを実感してみましょう。

このテーマに関連した自主研究を、高校ですでに始めている場合には、相談してみてください。
22. 動物の形や動物の種について研究してみよう
担当部局理学部コース・専攻生物科学
担当者古屋 秀隆
動物を材料に、解剖学、組織形態学、系統学的手法を用い、動物の形態や系統を研究する。

生物の生き様に強い興味を持つ受講者やマクロな視点から生物を調べたい受講生を歓迎する。
23. 蛍光タンパク質を用いたイメージング技術を駆使して生きた細胞の中の構造や機能を見てみよう
担当部局工学部(産業科学研究所)コース・専攻応用自然科学科・生物工学コース・生命先端工学専攻
担当者永井健治、松田知己、新井由之、中野雅裕
 生物学研究で細胞を見るために使われている蛍光タンパク質の基本的な性質を知り、それを使って実際に細胞の中の構造や機能を顕微鏡で観察します。
1. 遺伝子組換え大腸菌で作らせた蛍光タンパク質を菌体から抽出、精製して分光光度計で蛍光特性を測定します。
2. 哺乳類培養細胞に蛍光タンパク質遺伝子を導入して、細胞内小器官などを研究で使われている共焦点顕微鏡や超解像顕微鏡を使って観察します。

このテーマは、夏休み期間中に阪大学部生の基礎セミナー(8月1~4日を予定)の学生に混じって受講してもらうことになります。コースの4日間の全てに参加できる受講生を歓迎します。
24. 脳におけるニューラルネットワークを作ってみよう
担当部局基礎工学部コース・専攻基礎工学部 生物工学コース
担当者山本亘彦
脳は多様な神経細胞から構成されるネットワークであり、これにより様々な高次機能が生み出されます。この神経回路網はどのようにして構築されるのでしょうか。ここでは、実際にiPS細胞から神経細胞を作り、お皿の中で(in vitro)神経細胞によるネットワークを形成させます。その形成の過程を顕微鏡観察で調べるとともに、電気的活動の記録を行うことによって、脳の発達の仕組みを探ります。

生物学、工学の両方に興味を持って欲しいです。
担当研究室:基礎工学部(生命機能研究科) 細胞分子神経生物学研究室
URL: http://www.fbs.osaka-u.ac.jp/labs/neurobiol/



応用技術系 (他にもテーマ番号 3, 4, 9, 15 が該当します)

25. 信号システム解析手法を用いた画像データ処理
担当部局基礎工学部コース・専攻システム科学科・ 知能システム学コース
担当者飯國洋二他
我々の身近には,時間や位置によって大きさが変化する様々な信号が存在しています.それら信号の特徴を数学的な手法を用いて解析し,その解析結果に基づいて,コンピュータを使って意味のある特徴を抽出したり,不要な成分を取り除いたり,扱いやすい信号に加工・変換するためにはどのようにすればよいかを研究してみましょう.

・必須ではありませんが,コンピュータが扱えると研究がスムースに進むでしょう.

担当研究室URL
http://sip.sys.es.osaka-u.ac.jp/
26. コンピュータでパズルやゲームを解く
担当部局基礎工学部コース・専攻情報科学科(計算機科学コース・ソフトウェア科学コース)
担当者土屋達弘・中川 博之・小島 英春
パズルやゲーム(ビデオゲームではなくてチェスや将棋のようなゲーム(完全情報ゲーム))は,情報技術と一見あまり関係がなさそうですが,現代の進化した情報技術を理解するのに非常に優れた題材となっています.本テーマでは,パズルやゲームを最新の情報技術を用いて解く方法を探求しながら,情報技術とその背景にある数学的な概念を学びます.具体的には,解法を数式として表現する方法を考え,それを最新のソフトウェアに処理させることで,問題を解いていきます.

プログラミングはしないので,プログラミング能力は不要です.ただし,PCを用いるので,課題を実施する過程で,エディタなどのツールの使い方について習得する必要があります.
27. 分子分布を解明する光学イメージング研究 Optical imaging to understand molecular distribution in sample
担当部局工学部コース・専攻精密科学・応用物理学専攻・応用物理学コース
担当者バルマ研究室教員
本研究では、明視野顕微鏡、暗視野顕微鏡、ラマン分光装置、ラマン顕微鏡を用いて試料中の分子の分布を理解する。分子は光と相互作用して、光の吸収や散乱、また分子振動との相互作用により生じるラマン散乱光など様々な光を発する。それらを光学実験系を用いることにより分析し、試料中の分子の分布を解明する。
In this course, we will study molecular distribution in sample using bright field microscopy, dark field microscopy, Raman spectroscopy and microscopy. Molecules emit various kinds of light through the interactions between light and molecule, e.g., aborsption, scattering, Raman scattering, and so on. By detecting and analyzing these lights through optical systems, we are going to reveal molecular distributions in sample.

講義は英語で行うため、基礎的な英語を理解できることが望ましい。
Lectures will be done in English, therefore it is better if you understand basic English.
28. 人工材料「メタマテリアル」の不思議 –負の屈折率媒質から透明マントまで–
担当部局基礎工学部コース・専攻電子物理科学科・エレクトロニクスコース
担当者真田篤志(代表)・永妻忠夫・村田博司・冨士田誠之・田中歌子
人工材料「メタマテリアル」が持つ不思議な性質を体験して頂きます。電磁波や光に対して自然の材料が示さない、負の屈折率を持つ左手系材料や、覆うと見えなくなる透明マントのような新奇材料の性質を、理論やコンピュータシミュレーションなどを通して理解してもらいます。最後に、これらの材料の試作実験によりその可能性を体感して頂きます。

電子光科学分野の少し進んだ内容を予定しています。物理やエレクトロニクスに興味のある受講者を歓迎します。

担当研究室URL
http://www.ec.ee.es.osaka-u.ac.jp/
http://ipg-osaka.com/
http://www.qe.ee.es.osaka-u.ac.jp/
29. 「反応と流れの場をデザインして燃料電池の性能向上を実現する」
担当部局工学部コース・専攻工学研究科機械工学専攻
担当者津島将司教授,鈴木崇弘助教
ここでは,次世代の自動車用動力源として期待されている「固体高分子形燃料電池」を対象とした研究を行います.エネルギー効率の高い電池を実現するためには,反応物質(水素と空気中の酸素)を反応場(電極)に十分に供給し,かつ,生成物質(水)を効率的に排出する「反応と流れの場」をデザイン(設計)する必要があります.実験室において燃料電池の性能実験を行い,性能向上を実現するための研究に取り組みます.

30. 地震でも揺れない建物の研究
担当部局工学部コース・専攻地球総合工学科・建築工学科目
担当者宮本裕司、川辺秀憲
大きな地震が起こるたびに建物が倒壊して、多くの人命が失われる被害が発生しています。そのため、近い将来発生すると言われている巨大地震への対策として、地震の揺れと建物被害の関係をしっかり理解して、建物の被害を小さくする研究が必要となっています。本テーマではなぜ建物が地震で揺れるのかを理解し、地震の揺れを低減させる機構を考えて、模型実験でその効果を検証します。

「地震」と「振動」に興味を持っている人で、建物の揺れを抑える何かアイデアを考えたい人が望ましい。
31. 「モバイルコンピューティングについて研究してみよう」
担当部局基礎工学部コース・専攻情報科学科(計算機科学コース・ソフトウェア科学コース)
担当者山口弘純・内山彰
モバイルコンピューティングでは,スマートフォンなどを活用し,都市環境の様々な事象をセンシングし,その情報をビッグデータとして活用するセンシング技術を開発しています.本テーマではその一環として,スマートフォンを用いて街中のWiFi電波情報を収集し,ビッグデータを作ることで,Wi-Fi過密地帯においても効率のよい無線通信を実現する技術について学びます.

32. ハイブリッド自動車について研究してみよう
担当部局工学部コース・専攻電気電子情報工学専攻
担当者舟木剛,杉原英治,井渕貴章
燃費の良い省エネルギーなエコ自動車として電気自動車やハイブリッド自動車が使われています。
電気自動車は電池とモータ,インバータと比較的簡単な構成ですが,一方ハイブリッド自動車は,エンジンに加えて電池,モータ,発電機,インバータといった複雑な構成になっています。
エンジンとモータ,発電機,車軸の間の動力分割には遊星歯車が使われています。実際のハイブリッド自動車で使われている動力分割機構を参考に,遊星歯車の動作原理について体験してもらいます。
またモータや発電機には小型で高出力な永久磁石同期機が使われていますが,これは回転軸の角度に応じて電気制御でパワーを与える必要があります。この永久磁石同期機の回転原理について調べ,モータや発電機の駆動方法について研究します。


電気・機械工作で手を汚す作業が沢山あります。手を動かすことを厭わない受講者を歓迎します。
33. 光強度変調/直接検波通信システムにおける信号受信特性の研究
担当部局工学部コース・専攻電子情報工学科
担当者五十嵐浩司(准教授) 井上恭(教授)
光通信に関する実験的研究。
具体的には、強度変調信号光を直接検波する光受信器に関し、信号光品質あるいは受信器構成による受信特性の違いを実験的に明らかにする。

実際に光通信実験をしてもらいます。そのような事に興味のある学生を受け入れます。
34. 「振動」はなぜ起こる、なぜおさまる?
担当部局基礎工学部コース・専攻システム科学科・機械科学コース
担当者出口真次
 世の中の様々なものが「振動」しています。高校生の皆さんにとっても身近な例を挙げれば、他者とのコミュニケーションに用いる「声」。声は音ですが、音は空気の「振動」です。人それぞれ声の音色が違うのはなぜか、楽器などの音色と違うのはなぜか、そもそも音を成す空気の振動はどのように体の中(のど)で発生するのか。また、発声するにはのどの「振動」を積極的に起こす必要がありますが、一方で、工学的には逆に「振動」をおさえることもとても重要です。例えば、地震が起きても高層ビルが倒れないようにするにはどうすればよいか、車・新幹線・飛行機など乗り物で振動を抑えて快適な移動手段を提供するにはどのような考えに基づいて設計を行えばよいのか、など。
 本テーマでは、それらの疑問を力学的に理解することを目指します。「振動」が起こるしくみ、おさまるしくみを理解することは、工学的な応用だけでなく、ひいては生命現象の背後にある物理の理解にもつながります。例えば、皆さんの心の迷い(どのテーマを希望しようかな?という心の「振動」)の根源を成す神経細胞のはたらきについても、「振動」の観点から理解することを目指します。
 具体的には、まず「振動」の解析方法の基礎を理解し、プログラミングを行って「振動」が新たに発生したり、減衰する様子をシミュレーションします。将来、冒頭で述べた世の中の様々な「振動」現象について、自ら興味をもち、数値モデル化して解析を行い、その現象を深く理解できるようになるための基礎を築くことを目標とします。

振動の解析方法の基礎を理解したあとに、プログラミングをしてもらいます。プログラミングの経験は問いませんが、自習のために自宅等でパソコンが使えることが望ましいです。プログラミング言語は受講者と相談して決めたいと思います。
担当研究室URL
http://mbm.me.es.osaka-u.ac.jp
51. 新規酵素の機能発見!
担当部局 理学部 コース・専攻 生物科学専攻
担当者 倉光成紀



担当研究室URL
http://www.bio.sci.osaka-u.ac.jp/bio_web/lab_page/kuramitu/
52. 未定
担当部局 理学部 コース・専攻 化学専攻
担当者 今野巧



担当研究室URL
http://www.chem.sci.osaka-u.ac.jp/lab/konno/
53. 音が植物の運動現象に与える影響
担当部局 理学部 コース・専攻 生物科学専攻
担当者 高木慎吾



担当研究室URL
http://www.bio.sci.osaka-u.ac.jp/bio_web/lab_page/takagi/
54. 線虫を通して「痛み」や「恐怖」の原型を探る
担当部局 理学部 コース・専攻 生物科学専攻
担当者 木村幸太郎



担当研究室URL
http://www.bio.sci.osaka-u.ac.jp/~kokimura/j/Top.html
55. 未定
担当部局 理化部 コース・専攻 発生遺伝学グループ
担当者 濱田博司



担当研究室URL
http://www.fbs.osaka-u.ac.jp/labs/hamada/index.html
56. 未定
担当部局 生命機能研究科 コース・専攻 時空生物学講座
担当者 八木健



担当研究室URL
http://www.fbs.osaka-u.ac.jp/labs/yagi/index.htm
57. ハイドロゲルを使って体内に吸収されるボルトをつくる
担当部局 基礎工学部 コース・専攻 化学応用科学科
担当者 "田谷正仁・ 境慎司"



担当研究室URL
http://www.cheng.es.osaka-u.ac.jp/tayalabo/topics/869.html
58. 未定
担当部局 理学部 コース・専攻 宇宙地球科学専攻
担当者 長峯健太郎



担当研究室URL
http://vega.ess.sci.osaka-u.ac.jp/~kn/
59. テレビカメラ等を使った移動ロボット
担当部局 工学部 コース・専攻 知能・機能創成専攻
担当者 浅田稔



担当研究室URL
http://www.er.ams.eng.osaka-u.ac.jp/asadalab/